アジリングアのメールマガジン
楽しい!話し合えちゃう音声対話システム開発バックナンバー
第20号
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音声対話システム開発の基本、ハウツー、
便利なツールやソフトを隔週でご紹介します。
[ 2008/11/3配信 第20号 ユーザ発話を予想せよ!]
こんにちは、音声対話システムのアジリングアです。
先週の金曜日10月31日はハロウィーンでした。
あちこちの家々で玄関先や庭にお化けやこうもりのディスプレイをしてあるのが
目にも楽しいものですが、今年はそれに加えて大統領選挙のポスターが
一般住宅の窓や壁にも多く見られます。
本選挙は明日11月4日。ドキドキですね。
アジリングアの当メールマガジン、
「楽しい!話し合えちゃう音声対話システム開発」
(原則的に毎月1日、15日の隔週刊)では引き続き
どのように対話プログラムによって音声認識率を向上させるか
具体的に解説しておりますが、今号では限定的文法開発による
アプローチをご説明します。
■ おさらい:4つのアプローチと文法
対話システムのプログラムによって認識率を安定させるには
4つのアプローチがあります。
1.発音の個人差によるご認識を防ぐ、発音トランスクリプションの微調整
(第18号参照)
2.認識可能な発話の絶対量を増やすデータと文法の充実
(第19号参照)
3.システムの発話に対するユーザ発話を予想・限定し認識率を向上させる、
文脈による限定的文法の開発、
そして最後に
4.ユーザ発話をより限定的にするプロンプトデザインダイアログの開発
です。
そして今号で解説する3つ目、文脈による限定的文法開発についてですが、
まず文法とは何かを再度おさらいします。
文法とはシステムが理解できるユーザ発話のセットのことで
つまり「おはよう」という語句が文法に含まれていないと
ユーザがそう言ってもシステムはそれを認識できません。
そのため、より多彩でより多くの文や語句を包括した文法を開発することが
より自由で自然なユーザ発話をシステムに対応させるうえで重要です。
■ ユーザが何を言ってくるか予想する
例を挙げます。ワインのショッピングガイドアプリケーションとします。
ユーザ: 「赤ワインを一本欲しいのですが。」
システム:「ご予算はどのくらいですか。」
ユーザ: 「3000円くらい。」
システム:「どっしりしたもの、フレッシュなものなどご希望はありますか。」
ユーザ: 「どちらかと言うと軽めのワインがいいな。」
システム:「産地のご希望はありますか。」
ユーザ: 「オーストラリアか南アフリカ。」
システム:「南アフリカ産シラーズ、ピノノワール、およびオーストラリア産シラーズ、カルベネをお勧めします。」
このインタラクションのはじめに
システムが予算についてユーザに質問していますね。
この際、システムから金額についての質問を発しているので
「この質問をしたからには、次にはユーザから金額についての発話があるだろう」
とシステムが予想し
「000円くらい」
「上限000円まで」
「xxx円から000円の間で」
「あまり高価じゃないもの」
などのユーザの発話セットを含んだ金額についての文法を真っ先にチェックします。
このように一部の文法を限定的にチェックすることで
認識エンジンの精度を上げるのがこの開発アプローチです。
つまり、ワインの種類や産地やその他すべてに関する
ユーザ発話セットが含まれるグラマー全体をチェックするのでなく、
まず一番に予想される部分のみチェックするので
誤認識や認識コンフュージョンを防ぐことができるのです。
■ こころがわりはどうする?
しかしユーザが必ず予想通りの発話をしてくれるとは限りません。
ユーザ: 「赤ワインを一本欲しいのですが。」
システム:「ご予算はどのくらいですか。」
ユーザ: 「あ、やっぱり白ワインにする。」
こんなときは、やはりシステムは金額に関する文法を真っ先にチェックするのですが
その中にマッチしたものがなければ改めて文法全体をチェックします。
システムにもよりますが、要する時間は1秒程度長くなるだけで
インタラクションはそのまま進行しますので、
このように、この限定的文法開発のアプローチは
開発システムにネガティブなインパクトをほとんど与えない
有用な手段といえます。
■ リムリック大学がアカデミックプログラムに新規参加
最後になりますが、アカデミックプログラムへの新規参加校様をご紹介します。
アジリングアでは学術発展に貢献することを目的に
アトム音声対話SDK(ソフトウェア開発キット)を教育・研究機関を対象とし
100USDというきわめてお求めやすい価格に設定した
アカデミックプログラムを推進しています。
詳しくは弊社ホームページ
アカデミックプログラムのページをご覧ください。
この度、新しくリムリック大学がアカデミックプログラムに参加いたしました。
リムリック大学はアイルランド第三の都市リムリックにある国立大学です。
その情報系の研究室のひとつ、Department of Electronic and Computer Engineeringが
バーチャルチューターシステムの研究開発にアジリングアの
アトム音声対話SDKを利用することになりました。
リムリック大学の該当研究室のホームページはこちらです。
http://www2.ul.ie/web/WWW/Faculties/Science%20%26%20Engineering
■ 編集後記
当メールマガジンは実は今号が第20号です。
ご興味を持ってくれる対象人口が小さい内容のマガジンですが
創刊以来登録者数はほぼ横ばい、大きく減少することなく参りました。
皆様のご愛読、誠にありがとうございます。
周りにご興味を持ちそうなご友人、ご同僚などいらっしゃいましたら
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最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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